📘 قراءة كتاب ハッジ‐ウムラ (巡礼‐小巡礼の仕方) أونلاين
イフラーム ......................................................... 2
ミーカート ......................................................... 11
ウムラ(小巡礼)の仕方 .......................................... 16
ハッジ(巡礼)の仕方 ............................................. 23
預言者モスクの訪問 ................................................38
・イフラームとは:
ハッジ、あるいはウムラの巡礼の諸行の開始を意図することです。
・イフラームが定められたことの英知:
アッラーはその聖なる館に、そこを目指す者がある特定のいでたちに身
を包み、またある特定の意図を持たないままそこを通過することが許されな
い聖域と、ミーカートを定められました。
・マッカの聖域の範囲:
西はアッ=シュマイスィー(アル=フダイビーヤ)までで、ハラーム・
モスクからはジェッダ街道沿いに約 22 キロの地点です。
東はターイフ街道の西ウラナ渓谷までで、ハラーム・モスクからは約
15 キロの地点です。そしてアル=ジゥラーナ方面はシャラーイゥ・アル=
ムジャーヒディーンまでで、約 16 キロ離れています。
北はアッ=タンイームで、ハラーム・モスクからは約 7 キロの地点で
す。
南はイエメン街道のアダートゥ・リーンまでで、ハラーム・モスクからは
約 12 キロの地点にあります。
巡礼‐小巡礼の仕方
・イフラームの仕方:
男性がハッジ、あるいはウムラのイフラームに臨む場合、以下に挙げる
ことがスンナ1です:グスル2をし、身奇麗にすること。体に香水をつけ、身
に着ける衣類にはそれを直接つけないこと。マヒートゥ3を脱ぎ、白くて清
潔な 2 枚の布を、上半身と下半身にそれぞれ着用すること。サンダルの着
用。
また女性にとっては以下のことがスンナとなります:
例え月経や産後の出血が見られても、イフラームの際にグスルするこ
と。いかなる種類であれ、全身をきちんと覆う衣服を着用すること。目立つ
服装や、体の線が際立つような服装、あるいは男性や不信仰者と似通った服
装をしないこと。ニカーブ4や手袋を身に着けないこと。
・またもしそれが可能なら、義務のサラー(礼拝)の後にイフラームに入る
ことがスンナですが、イフラームそれ自体に関して特別なサラーがあるわけ
ではありません。またタヒイヤト・アル=マスジド5やウドゥー6の直後の 2
ラクア、ドゥハーのサラー7などの後にイフラームに入っても問題はなく、
その時にハッジであれウムラであれ、行いたい形式の巡礼に入ることを心で
意図します。モスクでのサラーの直後、あるいはキブラの方向に向かって乗
り物に腰を下ろした時にイフラームに入り、タルビヤ8の言葉を唱え出すの
がスンナです。
1 訳者注:預言者ムハンマド(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の示した手法や道
のこと。ムスリムは可能な限り、彼のスンナを踏襲するべきであるとされてい
ます。
2 訳者注:心身の清浄化を意図した全身の洗浄。
3
訳者注:詳しくは後述する「イフラームにおいて禁じられること」の項を参照の
こと。
4 訳者注:「ニカーブ」とは眼から下の顔面部分を覆う布のこと。
5 訳者注:モスクに入った時、腰を下ろす前に行う 2 ラクアのサラーのこと。預言
者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のスンナです。
6 訳者注:イスラームにおいて定められたある一定の形式における、心身の清浄化
を意図した体の各部位の洗浄。
7 訳者注:太陽が昇ってから正午前までに行われるスンナの礼拝。ラクア数は 2、
4、6,8,12 など諸説あります。
8 訳者注:「タルビヤ」の詳細はこの項で後述されています。
巡礼‐小巡礼の仕方
・ムフリム(イフラームに入る者)は、行う巡礼の形式を口に出して唱える
ことがスンナです。それでウムラのみを行う者であれば、「ウムラのために
あなたの御許に馳せ参じます」と言い、イフラード(ハッジのみを行う巡礼
形式)を行う者であれば「ハッジのためにあなたの御許に馳せ参じます」と
言い、キラーン(ハッジとウムラを同時進行する巡礼形式)を行う者であれ
ば「ウムラとハッジのためにあなたの御許に馳せ参じます」と言い、タマッ
トゥ(ウムラを終えてからハッジに移行する巡礼形式)を行う者であれば
「タマットゥ(享受)しつつハッジへと移行させるウムラのために、あなた
の御許に馳せ参じます」9と言います。またハッジを行おうとする者は、
「アッラーよ、このハッジは虚栄でも名声のためでもありません」と言いま
す。
・ムフリム(イフラームに入る者)は病気や(敵による妨害などの)恐怖の
状態にある場合、イフラームの際に巡礼の形式を唱える時にこう言うことが
スンナです:「もし阻むものが私(の巡礼の遂行)を阻んだら、私の(イフ
ラームを解く)場所はあなたが私を阻まれた所です」こうすれば、もし何か
によって巡礼を妨害されたり病状が悪化したりしても、イフラームを解く際
にペナルティとしての犠牲を捧げなくても済むのです。
・タルビヤの形式:
1-ムフリム(イフラームに入る者)はイフラームの直後、偉大かつ荘厳
なるアッラーをタハミード10し、タスビーフ11し、タクビール12して乗り物に
腰を下ろした後、このように唱えることがスンナです:「アッラーよ、あ
なたの御許に馳せ参じました。あなたの御許に馳せ参じました。あなた
の御許に馳せ参じました、あなたに並ぶものはありません。
9 訳者注:「タマットゥ(享受)」という名称は、一旦ウムラをした後、ハッジの
時期が来るまでイフラームを解き、その間イフラームに伴う様々な禁止事項から
縛られないでいる安楽を享受していられることに由来します。
10
訳者注:アッラーにこそ全ての賛美があると唱念すること。「アル=ハムドリ
ッラー」という言葉に代表されます。
11
訳者注:アッラーの完全無欠性、全ての物事から超越する崇高さを讃えること。
「スブハーナッラー」という言葉による唱念に代表されます。
12
訳者注:アッラーこそが最も偉大であり、それ以外のものは全て些少な存在であ
ることを唱念するための言葉。「アッラーフ・アクバル」という言葉に代表され
ます。
巡礼‐小巡礼の仕方
あなたの御許に馳せ参じました。称賛と恩恵と主権は、並ぶものなきあな
たにこそ属します。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承13)
2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:
「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のタルビヤにはこのよ
うなものがありました:“あなたの御許に馳せ参じました、真の神
よ。”」(アン=ナサーイーとイブン・マージャの伝承14)
・タルビヤの徳:
サハル・ブン・サアド(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:
「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:
“ムスリムがタルビヤを唱えれば、その右から左から石や木や土塊が(それ
に呼応して)タルビヤを唱えるのだ。そしてそれは東西の地の果てまで続く
のである。”」(アッ=ティルミズィーとイブン・マージャの伝承15)
・ムフリム(イフラームに入る者)は、ハッジとウムラのスローガンとも言
えるこのタルビヤを沢山唱えることがスンナです。男性は声高に、そして女
性も支障がない限り16、声高に唱えます。そして時にはタルビヤを、また時
にはタハリール17を、また時にはタクビール18を唱えるようにします。
13 サヒーフ・アル=ブハーリー(1549)、サヒーフ・ムスリム(1184)。
14 真正な伝承。スナン・アン=ナサーイー(2752)、スナン・イブン・マージャ
(2920)。文章はアン=ナサーイーのもの。
15 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(2745)、スナン・イブン・マー
ジャ(3263)。文章はアッ=ティルミズィーのもの。
16
訳者注:つまり女性が声を上げることで、それを耳にする見知らぬ男性たちを
魅了して惑わせてしまう心配がないような状況のことです。
17 訳者注:アッラーこそが唯一の主であり、真に崇拝すべき対象であることを唱
念するための言葉。「ラー・イラーハ・イッラッラー」という言葉に代表され
ます。
18 訳者注:アッラーこそが最も偉大であり、それ以外のものは全て些少な存在で
あることを唱念するための言葉。「アッラーフ・アクバル」という言葉に代表
されます。
巡礼‐小巡礼の仕方
・ウムラにおけるタルビヤは、聖域に入った時点で唱えるのをやめます19。
ハッジにおいては、アル=アカバのジャムラ20への投石の時点で、唱えるの
をやめます。
・成年男女が一旦ハッジかウムラのためにイフラームに入ったら、それを完
遂しなければなりません。一方未成年の場合、そもそもまだ諸々の義務が課
せられてはいないので完遂の義務はありません。
・ハッジを行う者がすること:
ハッジをする者は特に、アッラーへの服従行為の遂行と禁止行為の回避に
おいて努力しなければなりません。至高のアッラーはこう仰られました:
ハッジ(の季節)は周知の数ヶ月である。それでその間にハッジをしよ
うとする者は、淫らな言動や罪深い行いや言い争いをしてはならない。あ
なた方がするいかなる善も、アッラーはご存知になられる。旅の準備をす
るのだ。そして旅の蓄えでも最善のものは、タクワー21である。知性ある者
たちよ、われ(の怒りを誘うような物事)から身を慎むのだ。(クルア
ーン 2:197)
・イフラームにおいて禁じられること:
イフラームにおいて禁じられることとは、イフラームに入ることによって
禁じられる諸々の行いの事を指します:
19 訳者注:4 大法学派の見解では、ウムラの場合タルビヤを唱えるのをやめるのは
タワーフ開始時です。
20 訳者注:「ジャムラ」とはマッカ近郊の巡礼者宿営地「ミナー」にある、大小
中3本の投石塔。ヒジュラ暦 12 月 10 日に最大の柱「アル=アカバ」に 7 個、
そして 11、12、13 日には各柱に 7 個ずつの小石を投石することになっていま
す。
21 訳者注:「タクワー」は「自らを守る」という動詞の名詞形。つまりアッラー
を畏れ、またそのお怒りと懲罰につながるような行い‐つまりかれが命じられ
たことに反したり、あるいは禁じられた事柄を犯したりすることなど‐を避け
ることで、自らの身をアッラーのお怒りや懲罰から守ることを意味します。
巡礼‐小巡礼の仕方
アブドッラー・ブン・アムル(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、
ある男がこう言いました:「“アッラーの使徒よ、ムフリムは何を身に纏う
のですか?” アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言
いました:“(ムフリムは)長上衣も、ターバンも、ズボンも、フード付き
のローブも着用してはならない。また、くるぶしを覆う靴や靴下を履いても
ならないが、サンダルがない者はそれらを履いてもよい。そして(そうする
場合は)くるぶしの下までそれらを切り取るのだ。またサフランや香草(の
香り)を付けた衣類を纏ってもならない。”」(アル=ブハーリーとムスリ
ムの伝承22)
・ムフリム(イフラームに入った者)には次のことが禁じられます:
1-頭髪や体毛を剃ったり切ったりすること。
2-爪を切ること。
3-頭を覆うこと(男性のみ)。
4-マヒートゥを着用すること(男性のみ)。マヒートゥとは次のような
衣類を指します:長上衣などのように、体全体に合わせて縫製された衣類。
シャツなどのように、体の上半身部分に合わせて縫製された衣類。ズボンな
どのように、体の下半身部分に合わせて縫製された衣類。手に着ける手袋、
足に着用する靴や靴下、頭に着けるターバンや帽子など、体の一部分に合わ
せて縫製された衣類など。
5-どのような形であれ身体や衣服に香水や香木などをつけること。
本書は、ムハンマド・イブラーヒーム・アッ=トゥワイジュリー著、
مختصر الفقه الإسلامي 「イスラーム概論」の中から、『ハッジ(巡礼)』
『ウムラ(小巡礼)』『預言者モスクの訪問』に関する内容を併せて抜
粋し紹介されたものです。これから、ウムラやハッジに行かれる方々に
お勧めの一冊です。
سنة النشر : 2017م / 1438هـ .
حجم الكتاب عند التحميل : 1.4 ميجا بايت .
نوع الكتاب : pdf.
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